out4番 Par3 129y。
24mのかなりの打ち下ろしで奥はバンカーやらOBが待ち受けている。
24mは、7階のビルに相当する高さだ。
今日は右奥にピンが立っている。
過去の経験からアイアンで打って左にいってしまうとOBになる可能性が高い。かと言ってピッチングだと右奥のピンには到底届かない。
どちらで打とうかお嬢が悩んでいると、
「OBは絶対避けたいからピッチングの方がいいよ」とタカちゃんがアドバイスしてくれた。
キャディーのバイトをしているタカちゃんは、一緒に回るときはいつも惜しみない的確なアドバイスをしてくれる。
アドバイスに従ってピッチングで打つと、グリーン手前のまあまあ安全なところに落ちた。しかし右奥のピンまでは上り30m近くはある。
お嬢は、またまた、どうしたものかと悩んでいると、
「グリーン上りのアプローチは、上げて打つならピンそばに落としてね。でも、9Iで転がす方が簡単だよ。やってみなよ。」
と言ってキャディーバッグから9Iを持ってきてくれた。
「ボールを右側において軽く打ってごらん」というアドバイスに従い、
ボールを右寄りにおいてウェッジで15m転がす位のふり幅で振ってみた。
すると、ボールはまっすぐにピン方向へと転がり、「コーン」と乾いた音を立てた。
「ナイス、バーディ!」
ここの横に長くて大きなグリーンは傾斜もあるし距離感も掴めなくて苦手で2パットで納まることは滅多にない。
お嬢は、「ナイス、アドバイス!」とタカちゃんに笑顔を向けた。